蹴球に魅せられて(「名将」たちの言葉に学ぶ)
パッションを再び持つために
昨年も終盤。
地元のJリーグチームを長く引っ張ってきた監督が辞任した。
「やりきった」と言い切っての退任会見を観た。
ちょうど、自分自身は仕事を休んでおり、違った意味で燃え尽きた状態で、このニュースを知った。
監督は孤独で、大変な仕事だと思う。
やりきって辞めることの方が少ないのではないか。
こうしたプロの監督に一つ質問ができるとしたら、これだ。
「道半ばで辞任を余儀なくされた時、どのように再起を図るのでしょうか」
心のどこかに、パッションとロジックを再び、持ちたい。
そんな思いで手に取ったのが、この本だ。
『Football Quotes 名将たちの言葉』(英和出版社)
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あらすじ
海外サッカーの名だたる名将たち。
彼らは各々、多くの栄誉、名声、結果を手に入れてきた。
その「名将」たちは、それぞれ明確な戦術とともに、“哲学”と“美学”を持っている。
本書は、サッカーにおける「名将」たちの言葉を集めた語録である。サッカーという枠にとどまらず、私たちの琴線に触れる言葉たち。時に勇猛果敢であり、時に慈愛に満ちている。名将たちの経歴とともに、その言葉たちの意味をかみしめたい一冊だ。
印象に残った言葉
◇「あらゆる欠点には長所がある」―ヨハン・クライフ(p.26)
◇「人は本当に1回、2回、3回、あるいは4回でも転ぶことがあるかもしれない が、毎回起き上がれる。そういうことがいつか証明されなきゃならないと誰かが決めたんだ」―ユルゲン・クロップ(p.90)
◇「パスは未来に出せ。横パスは現在、バックパスは過去だ」
―アーセン・ベンゲル(p.46)
感想
サッカーが好きで、地元のJチームの試合観戦にも昨年までよく行っていた。
サッカーとは、面白いスポーツだ。一つのボールを蹴り合うスポーツなのに、監督が替わるとチームの姿ががらりと変わる。野球やバレーボール等とは異質なスポーツだと思う。
変わる要因は何なのか。チームを牽引する監督の哲学か、戦術なのか。“人間”の行うスポーツだな、と生で見るとよくわかる。
サッカーを“人生”に例える人がいる。山あり谷あり、高波もあれば、穏やかな時もある。監督も選手も生身の“人間”だ。そう考えながらこのスポーツを観ると、やはり面白い。
また2020年シーズンは地元チームの試合を観たい、観に行きたい、とこの本を読み、考えることができた。